ブログ

「手三里」の由来と効能効果について

はじめに

鍼灸においてよく使用されるツボの一つ、「手三里(てさんり)」についてご紹介します。

このツボは、手のひら側の前腕部に位置し、古代中国の計量単位である「里」に由来しています。

また、「手三里」の刺激には消化器系の調整、免疫機能の向上、疼痛の緩和などの効能効果が期待されます。

「手三里」の由来

  1. 「手三里」は、「三里」という古代中国の計量単位に由来しています。このツボが手のひら側の前腕部に位置しており、三つの里(距離)があることから「手三里」と名付けられました。

効能効果

  1. 消化器系の調整  「手三里」の刺激は、消化器系に関連しています。食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘などの消化器系の不調に対して効果が期待されます。また、胃腸の働きを活性化させることで、食事の吸収や代謝の改善にも役立ちます。

2.免疫機能の向上

「手三里」の刺激は免疫機能を活性化させる効果があります。免疫力の向上は、感染症への抵抗力の向上やアレルギー反応の緩和につながります。

3.疼痛の緩和

頭痛や歯痛、腹痛などの痛みに対して、「手三里」の刺激は緩和効果があります。また、筋肉の緊張をほぐし、筋肉痛や肩こりなどの症状の改善にも役立ちます。

4.鎮静作用

「手三里」の刺激は神経系に影響を与え、鎮静作用をもたらすことがあります。ストレスや不眠症、不安症状などの心身の緊張を緩和し、リラックス効果をもたらすことがあります。

5. 血液循環の改善

「手三里」への刺激は血液循環を促進し、血流を改善する効果があります。冷え性や末端の血行不良による症状の改善に役立ちます。

6. 内臓の調整

「手三里」は脾や胃、大腸と関連しているため、これらの内臓の調整にも効果があります。消化不良、腹部膨満感、下痢や便秘、胃酸過多などの内臓の不調に対して、バランスを整える効果が期待されます。

まとめ

「手三里」は鍼灸において頻繁に使用されるツボであり、その由来と効能効果についてご紹介しました。消化器系の調整、免疫機能の向上、疼痛の緩和、鎮静作用、血液循環の改善、内臓の調整など、さまざまな効果が期待されます。ただし、個人の体質や症状によって効果や効能は異なる場合がありますので、鍼灸治療を受ける際には、経験豊富な鍼灸師との相談や診察を受けることが重要です。