カッサ療法 取扱説明書
はじめに
カッサ療法は、中国の伝統的な民間療法の一つで、古くから健康促進や美容、さらには急性症状の緩和にも使用されてきました。「カッサ」とは、「擦る」「こする」という意味を持ち、専用のプレートを使って皮膚を擦ることで体内の「気」「血」の巡りを良くし、体調を整えます。最近では、カッサ療法が科学的にも注目され、筋肉の緊張を解す効果や急性の痛み、発作症状の改善に有効であると報告されています。
今回は、カッサ療法の効果・効能について詳しく解説するとともに、カッサ療法としてのエビデンスも紹介します。
カッサ療法の効能・効果
1. 血行促進とデトックス効果
カッサ療法では、皮膚を擦ることで血行を促進し、老廃物や毒素が体外に排出されやすくなります。これにより、肩こりや腰痛、むくみが軽減され、体全体の循環が改善されます。
2. 自律神経のバランスを整える
カッサのマッサージ効果により、身体がリラックスし、自律神経のバランスを整えます。これにより、ストレスによる体調不良や、不眠に悩む方にとって効果的です。
3. 免疫力向上
皮膚を擦ることで「気」と「血」の流れが改善され、免疫力が向上するとされています。定期的にカッサ療法を行うことで、風邪や感染症の予防に役立つとされています。
4. 美容効果
顔や首、デコルテにカッサを使用することで、新陳代謝が促進され、くすみやシワが改善されます。フェイスラインのリフトアップや、肌のトーン均一化といった美容効果が期待でき、特に顔の血流が改善されることがポイントです。
5. 疲労回復
カッサ療法は、疲労の蓄積した筋肉をリラックスさせ、コリや痛みを和らげる効果があります。特に現代のデスクワークや運動不足による肩や背中のコリには非常に有効です。
6. リンパの流れを整える
カッサ療法ではリンパの流れが改善され、体内に溜まった余分な水分や老廃物を排出し、むくみや冷え性の改善に役立ちます。
7.術後の筋肉癒着の緩和
例えば、変形性膝関節症や帝王切開、何かしらの手術をした後は、必ず術後の跡が残ります。その後必ずと言っていいほど筋肉の癒着と言うものが起こりやすくなります。
そこではリハビリを行うことによって、筋膜と筋肉の癒着が剥がれ、筋肉の動きや関節の動きがなめらかになりやすいと言われています。
術後のリハビリや術後の癒着の処置をしないで、放っておくと、関節や筋肉が硬くなり、可動域制限が出たりなど、体の不調が後々出てくる可能性がありますのでこういう場合カッサ療法が大きく役立っています。
カッサ療法としてのエビデンス
近年、カッサ療法が急性症状の治療にも有効であることが報告されており、いくつかの研究によってそのエビデンスが示されています。
以下は、カッサ療法としての効果が期待できるいくつかのケースです。
1. 筋緊張性頭痛や肩こりに対する効果
筋緊張性頭痛や肩こりに悩む患者にカッサ療法を行った研究では、施術後の痛みの軽減が確認されています。カッサ療法は、血行促進と炎症の軽減に効果があるとされ、頭痛や肩こりに対して即効性が期待できます。
2. 首の痛みに対する効果
ドイツの研究では、慢性的な首の痛みに対してカッサ療法を実施した結果、痛みが大幅に軽減されたことが報告されています。施術後の数日間、痛みの緩和が持続し、可動域も改善されるという結果が示されています。
3. 喘息症状に対する効果
中国での研究により、カッサ療法が急性喘息の発作症状を緩和する可能性があると示唆されています。カッサが気管支を拡張し、呼吸を助ける効果が期待されているものの、さらなる研究が必要です。
4. 急性腰痛に対する効果
急性腰痛に対するカッサ療法の効果も確認されており、施術後すぐに痛みの軽減や腰の可動域の改善が見られることが報告されています。血流改善と筋肉の緊張緩和による効果です。
カッサの使い方
1. 準備
カッサプレートを準備し、肌にオイルやクリームを塗って滑りを良くします。これにより、皮膚への摩擦が軽減され、効果が高まります。
2. 施術の流れ
• カッサプレートを使い、肌を軽く押しながら心臓に向かって擦ります。
• 強く擦りすぎると赤みが出ることがありますが、これは正常な反応です。赤みは数日で消えます。
• 特に首、肩、背中、脚に行うと効果的です。
3. 施術後のケア
施術後は水分を十分に摂取し、体内の老廃物を排出することが大切です。また、リラックスした状態を保つため、激しい運動や入浴は避けるようにしましょう。
まとめ
カッサ療法は、血行促進、疲労回復、美容、そして急性症状の緩和に効果を発揮する伝統的な療法です。
カッサ療法は、皮膚を擦ることで「血流が滞っている部分」を流れやすくし、老廃物を排出しやすくします。これは、料理で例えるとスープを煮込むときに表面に出てくるアクを取ることで、スープが澄んで美味しくなる様子と似ています。
カッサ療法も、体内の「滞り」や「不要なもの」を取り除くことで、身体全体が軽くすっきりした状態に整えてくれるのです。
日常生活に取り入れることで、内面からの健康と外見の美しさを両立させることができるかも知れません!
カッサ療法としてのエビデンスも少しずつ増えており、今後さらに注目されると思います。
注意事項
• 妊娠中や皮膚に炎症がある方、重度の疾患をお持ちの方は、カッサ療法を避けるか、施術前に医師に相談してください。
• お顔に使用する場合は、使用方法を誤ると皮膚のたるみやシミの原因になる可能性もありますので、必ずご自身のお肌と専門家と相談してご使用ください
• セルフケアでカッサをお持ちになっている人もいますが、使い方を誤っていることにより皮膚炎を起こしてしまう方もいます。セルフケアをする場合、一度専門家の意見を聞いた上で行うことをお勧めします。
当院ではカッサ療法も行っております。
ご希望の方にはお答えしますので、ご希望の方はぜひ当院でご相談くださいませ。また使い方のレクチャーも行っております。
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